「受験生」がまずやるべきことは第一志望をきめること。

受験生なるとはどういうことなのでしょうか。
私は単純に中学校3年生になることではないと思います。
中学校3年間、一度も受験生になることなく高校生になる生徒もいます。

私が考える「受験生になる」とは「志望校に向けて計画を立て始めた人」です。
ですから学年は関係ありません。小学生でも、中1でも中2でも、大人でも試験に向けて勉強し始めた人は受験生だと思っています。
中学校3年生になると自然と受験生になれるわけではないので、どこかで意識を受験に向ける必要があります。
そのために必要なことは「第一志望を決めること」です。

中3になって「さあ、勉強だ!」と気合を入れてみたんだけどなんだか盛り上がらない…
そういう生徒って意外と多いです。

第一志望の決め方

今までは定期テストや学校の勉強についていけばよかったのに、急に「受験生としての勉強」を求められると戸惑ってしまうこともあるでしょう。
その気持ちはよくわかります。
中学生や高校生の内から将来について考えろと言われても難しいでしょう。
だから「高校はどこでもいい」とか「わからない」となってしまうことも無理ありません。

でも一度立ち止まって考えて欲しいことがあります。
本当にどこでもいいのか。
共学と男子校あるいは女子校のどっちがいい?
制服はあったほうがいい?無いほうがいい?
家の近さはどこまで重視する?
部活動でやりたいものは?
校風は厳しめ?緩め?
大学への進学は考える?
などなど

こういう質問を重ねていくと意外と絞られるものです。
そのとき現在の学力は一旦忘れてください。
とても大事な要素ですが、入学難易度まで絞ってしまうと該当なしもあり得ます。

こうして絞られた学校は第一志望になり得る学校です。
まずは学校の名前で判断するのではなく、学校を調べてみることです。
わからないことも多いと思うので、困ったら私たちや周りの詳しい人に聞いてみましょう。

目標がないところで努力はできない

中学校3年生になることに限らず、進学や進級を機に目標を立ててみると、それに向けての努力が始まります。
それは何も勉強だけでなくてもよくて、スポーツや芸術だってありです。
目標の学校に推薦をもらうために何かに向けて努力するなら、それは「受験生」であるといえるでしょう。

ただ、中学校3年生になるタイミングは一念発起するのに良い材料にはなります。
勉強に対して漠然と何をして良いのか分からないときは、まず先ほどの志望校質問を投げかけてみましょう。
自ずとどうしたいかが見えてくると思います。

目標が現在の学力からちょっと離れていても構いません。
大事なことをしっかりと目標と自分の差を見極めることです。
どれだけ足りていないのかが分かれば努力につながり、学力に余裕があるなら自信につながります。
もちろん高すぎる目標なら切り替えることも大事です。
人生は長いですから、今回の目標が間に合いそうにないことを教訓にして次に活かしてください。

目標を設定すると計画が立てられる

計画は大切です。とくに受験は時間制限がありますから、それまでに学習を終わらせなければいけません。
計画の立て方などは次の機会に預けるとして、この計画を立て始めるところから受験生としての生活が始まるのです。

そして、これは早ければ早いほど良いです。
中3の夏までがリミットだと考えてください。
他の子達が「80」頑張っている時、自分が「90」頑張っても、差は「90ー80=10」です。
でも、周りが「50」頑張っている時に自分が「80」頑張れば、差は「80−50=30」になります。
受験が近くなれば、みんなが頑張りだしますから、差が縮まりません。

多くの受験は生徒それぞれの戦場があります。
偏差値50の高校に行きたい子が70の勉強をすることは得策とは言えません。
具体的に言えば、本番で280点とれば良いのに、450点取るための勉強をすると非効率が生まれるのです。
本当にこんなに難しい問題をやる意味があるのかとか、漢字に時間を割いている場合じゃないとか。

それを明確にするためにも計画を立てることは大事なのです。

あとは勇気だけだ

目標に向かって努力することはキラキラした言葉で飾られがちです。
「夢を現実に」とか「将来を広げる」とか「未来を切り拓く」とか。
でも一番最初に来る感情って「恐怖」じゃないでしょうか。

だって努力をしてしまったら、努力の末の結果をみることになるんですから。
努力の末の失敗は怖いですよね。言い訳もできない失敗ですから。
そうやってのらりくらり、自分の実力と向き合わない人は大人にも子供にもたくさんいます。
だからあとは「勇気だけ」です。

努力してその先の結果を受け入れる勇気です。
だめでも前を向く勇気です。

努力の末の失敗は力になります。少なくとも私はそう信じています。

読んでいただいてありがとうございました。

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